ダイエット小話【18】動物性タンパク質の一工夫


ダイエット中に動物性タンパク質を摂る場合、多くの人が低カロリーで高タンパク質の食品を好む傾向があります。
その中でも、恒温動物(牛、豚、鶏)よりも変温動物(魚)をおすすめする理由には、体温の違いによる脂の融解温度の違いや、血中での脂の変化が関係してきます。
今回はこれらの違いに着目して、魚の方がダイエットに適している理由を説明します

【恒温動物と変温動物の体温の違い】

まず、恒温動物と変温動物の体温の違いについて解説ます。
恒温動物である牛、豚、鶏の体温は一般的に高く、約37~40度に維持されています。
一方、変温動物である魚の体温は周囲の水温に依存しており、一般的には低温(多くの場合、10~20度以下)に保たれています。

【脂肪の融解温度と体温の関係】

この体温の違いは脂肪の融解温度(溶け始める温度)に関係しており、恒温動物の脂肪はその高い体温に適応しており、融解温度も高くなります。
例えば、牛や豚の脂肪(ラードや牛脂)の融解温度は約30~40度です。
これは、調理中や体内での消化時に比較的高い温度でしか溶けないことを意味します。

一方、魚の脂肪は低温の水環境に適応しているため、融解温度が低くなります。多くの魚の脂肪は約0~10度で溶け始めます。この低い融解温度により、魚の脂肪は体内で容易に溶けて消化されやすくなります。

【血中での脂の変化】

次に、血中での脂の変化について考えます。食事から摂取された脂肪は、小腸で消化され、血液中に吸収されます。恒温動物の脂肪は高い融解温度を持つため、血中で固まりやすい傾向があります。固まりやすい脂肪は、血管内でプラーク(脂肪の塊)を形成しやすく、これが動脈硬化や心血管疾患のリスクを高める原因となります。

一方、魚の脂肪は低い融解温度を持つため、血中でも液体の状態を保ちやすく、血管内で固まりにくいです。さらに、魚の脂肪にはオメガ-3脂肪酸が豊富に含まれており、これが血中の脂質プロファイルを改善し、悪玉コレステロール(LDL)を減少させ、善玉コレステロール(HDL)を増加させる効果があります。結果として、魚の脂肪は動脈硬化のリスクを低減し、心血管系の健康を維持するのに役立ちます。

低融解温度の脂肪を含む魚は、以下の理由でダイエットに適しています

1.消化の容易さ:魚の脂肪は低温で融解するため、体内での消化が容易です。消化が容易な食品は、消化器系に負担をかけず、効率的にエネルギーを利用できます。

2.低カロリー:魚は一般的に低カロリーであり、満腹感を得やすいため、カロリー摂取を抑えやすいです。

3.健康的な脂肪酸:魚にはオメガ-3脂肪酸が豊富に含まれており、心臓病のリスクを低減するなど、健康に良い影響を与えます。

4.血中での脂の変化:魚の脂肪は血中で固まりにくく、動脈硬化のリスクを低減します。また、オメガ-3脂肪酸は血中の脂質プロファイルを改善します。

魚の脂肪は低温で融解するため、消化が容易であり、血中でも固まりにくく、動脈硬化のリスクを低減します。魚を上手に取り入れて、健康的なダイエットを目指しましょう。


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